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般若心経の秘密
般若心経の秘密
- スピリチュアル・ケアの経典 -

田中雅博著(西明寺住職・医師)
四六判上製本 192頁
本体価格1,204円(税別途)

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(内容解説)―――――――――――――――――――――――――――――――――――――○
 本書は、「般若心経」をスピリチュアル・ケアの観点からとらえた新しい解説書です。筆者は、40年以上に亘るスピリチュアル・ケアの実践者であり、「死ぬ」という苦の緩和のために、般若心経の本質的な解釈に迫っています。

 30歳代の後半まで筆者は、国立がんセンターにおいて癌の専門医として勤務を続けていましたが、父親の急死後、実家の寺を継ぐことになりました。そして、末期医療の現場で必要性を痛感し続けたスピリチュアル・ケアを、自らの寺院で実践するため入院可能な医療施設や介護施設を作って運営してきました。しかし、2014年秋の健康診断で膵臓癌が発見され、肝臓への移転も判明。余命と向き合いながら、かつて雑誌に連載した原稿や大学で講義した内容をもとに、とりまとめたのが本書です。

 本書では、般若心経を「老・病・死」という苦のケアとしてとらえ、とくに「死」という自己存在の喪失に関わる苦を解く鍵があることに着目しています。興味深いのは、類書にない新たな解釈に立脚していることで、一つには般若心経全体が「この世において」の通常の話ではなく、ヨーガの修行をして知恵が完成した状態での話であるという点。また、「空」を「実体が無い」と説明するのではなく、お釈迦さまが説いた苦諦のまとめとしての五取蘊(五つの自己執着の要素の集合)が空になると解釈する点です。こうした般若心経の本質に迫る解釈は、この経典をこころの書として身近なものにし、スピリチュアル・ケアの現場においてはさらに実践の書と位置づけことができる点で大きな意義があります。

〈筆者プロフィール〉西明寺住職・医師 田中雅博(たなか・まさひろ)
1946年生まれ。東京慈恵会医科大学卒業。1974年国立がんセンターに入職し、同センター研究所内分泌治療研究室長(病院内科医師併任)などを務める。1983年、実父が急折し、実家の西明寺を継ぐため同センターを退職
。大正大学大学院で仏教を学び住職に就く。その後、僧職を務めるとともに、西明寺境内やその近隣に、医療施設や老人介護施設を開設し、僧侶としてまた医師として地域医療や地域福祉に力を入れてきた。

〈目次概要〉
第1章 スピルチュアル・ケアの秘密経典
第2章 「仏説摩訶般若波羅蜜多心経」という経題について
第3章 「般若心経」本文の解説
第4章 弘法大師空海の般若心経秘鍵について

 
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